高校生編・・・性同一性障害と向き合う 性同一性障害⑧
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高校生編・・・始まった瞬間に終わっていた高校生活 性同一性障害⑦ - 性転換子の生き様
散々な高校生活だったあの頃に性同一性障害という言葉を知った。
たしかテレビのニュースで女性だけど心は男性の競艇選手がニュースになったのがきっかけだったと思う。とてもびっくりした。
逆のパターンだけど自分じゃんって思ったから。
それからネットで性同一性障害の事を調べまくった。調べれば調べるほど自分に当てはまって正直ちょっとほっとした。
それまでは自分の男に扱われたくない。女で生きたいという気持ちがただの思い込みで誰にも一生分かってもらえないんじゃないかって。
だから親には反対されたけど、精神科を受診した。精神科に受診って家族からしたら恥ずべきことだったんだと思う。特に私の住んでいるところは田舎だったから、それが知られたら・・・近所に噂される!っていう恐怖が親の中であったんじゃないかな。
幸いにも私が見て貰ったのは実家から遠く離れた大阪にある病院だったからそんな心配は杞憂に終わったんだけどね。
まぁなんで遠くの病院に行ったかというと、精神科ってどんな病気も見てくれるわけじゃないんだよね。特に性同一性障害なんてまだまだ医者でも知ってる人があんまりいなかったし。だから大半の精神科では「こちらではその病気は扱っておりません。」
って門前払いくらっちゃったの(笑)なんか書いてみると品薄の商品みたい。
ちなみに私が診て貰ったのは、大阪医科大学付属病院
その当時で精神科を診てますってはっきり言ってるのは関西ではここくらいしか聞かなかった。最初の診断では性同一性障害という診断は貰えなかった。
貰えなかったっていう書き方だと正しくないかな。性同一性障害っていうのは1回診ただけで診断していい物じゃないから、何度も何度もお医者さんと話して治療を受けて私が未成年じゃなくなってちゃんと性同一性障害という診断を貰った気がする。
やっぱ中には治療進めてくうちに性同一性障害じゃないと思うんで治療やめますって人もいたんだって。ただ、それがホントに心変わりしたからそう思ったのかっていうと多分違う気がする・・・・。
というのも、性同一性障害って診断貰ったところで簡単に生きていけるわけじゃないんだよね。社会には受け入れて貰えないし仕事なんて見つからないし、家族とは絶縁する人も普通にいた。だから心に蓋をして治療を諦めたっていう人もいたんだと思う。
まぁそんなこんなで性同一性障害の治療を始めた。ちなみに高校は転校した。せっかく勉強頑張って入ったけど、続けるのはさすがに無理だった。転校先は普通科ではなく定時制。定時制っていうのは1週間に2回くらいの通学でそれ以外は課題をちゃんと出したら単位くれる高校なの。あんまり世間一般にはイメージ良くないかもしれないけど、治療に専念したかったから私には合ってたと思う。
中学校編のまとめで書いたと思うけど、社会で見られるのは大学の学歴だから、高校はどこいっても気にしなくていいと思う。普通科で勉強して治療も出来るのがベストだろうけど、普通科の高校に通うのが辛い人は定時制をおすすめするよ。