大学生編・・・女で就職する?男で就職する? 性同一性障害㉛
今週は忙しくてなかなか更新できなかった・・・今日は更新しよっと!
大学生編・・・女として生きるために別れる 性同一性障害㉚ - 性転換子の生き様
で恋人と別れた私は卒業後の進路に向けて活動し始めた。
性同一性障害っていうのは就職するに当たってデメリットになるっていうのが分かっていたから誰よりも早く就職活動の準備を始めた。
SPI(企業が選考で使うテスト)の勉強を始めたり、就職活動に向けて面接対策に勉強会に参加したり。
周りの友人からは「ちょっと活動早くない?まだまだ選考はずっと後だよ?」
って驚かれた。そりゃそうだと思う。だって私達は世間一般に言えば高学歴。そんなに早く始めなくても普通のペースで進めれば普通に就職できる可能性は高い。(正直言うと、その頃はリーマンショックの影響がまだまだひどくて高学歴でも難航した人はいっぱいいたんだけどね。)
でも私は高学歴には入るけど普通ではない。だから準備には余念がなかった。
ただ心のどこかでは思っていた。性同一性障害だけどこうやって普通に大学でも評価してもらえたし、就職もちゃんと準備さえすれば大丈夫だよねって。よし!自分のやってみたいことが出来る会社に行くぞ!って。
就職に対する不安なんかよりチャレンジっていう気持ちの方が強かった。希望の大学に行けて人生上向きだし、これからももっともっと上に向かって行ける。だって努力すれば性同一性障害だって平等に評価してもらえるんだから!
なんて青臭い事を考えながら頑張ってたと思う。実際に評価してくれた会社はあった。
まずはそっちの話を書いていこう思う。
どっかの記事で外資は選考が早く始まるって書いてたと思う。実際に3年生の9月か10月には一部の外資では選考が始まってた。誰もが知ってるようなメーカー。
高学歴の学生でもばっさばっさと選考で落とされる有名な会社。でも働いている人は大学生にとっては眩しいくらい素敵な大人に見えるそんな憧れの会社に私も同じ大学の友人も応募した。
ただし、私は応募する前に事前に人事に連絡を入れた。
「私は性同一性障害なんですけど女性で応募してもいいですか?それとも戸籍の性別で応募しないとダメですか?」って。
企業側の答えは「どうぞ女性で応募して下さい。選考で差別することはありません。」という快い返事。
選考当日は友人と一緒に行って、筆記難しいって有名だから通るか分かんないよね~なんて笑いながら会場に向かった。実際に難しかったとは思うんだけど、準備をばっちりやってきた私は無事通過。しかもどうやらかなりの高得点だったらしい。
なんでそんな事言えるかっていうと、そこの次の選考は点数によって選べる面接が変わってくるから。私はどの面接も自由に選べたから多分点数良かったんだと思う。
やっぱ性同一性障害でもちゃんと選考に進めるんだな~って嬉しくなった。
まぁその後の面接で落ちちゃったんだけど、これは単純に自分の実力不足だと思う。
その後に受けたいくつかの外資も高学歴同士の争いで残念ながら負けちゃったんだけど、それは仕方ないなーって。正直学歴しか持ってない私と学歴+誰もがびっくりするような成果を持ってる学生と選考で競いあって勝つのってやっぱ難しい。
高校生の時点で数学オリンピックを~とか大学時代に学生企業コンテストで~とか言っちゃう人はやっぱ実力が違いすぎた(笑)
ただ、いい経験は出来たし自信にも繋がった。
性同一性障害でも就職は同じ土俵。私はハイレベルな企業に面接まで進めることができたんだからこの調子で頑張っていけばいいって。
この時は分かってなかった。ハイレベルで利益も出しつつ人種の違いや性別の違い等を無くしていこうって積極的に活動している「外資」だからそこまで行けたんだって。
この後受ける国内企業の価値観を分かってなかった。