中学生編・・・学校以外は女の子 性同一性障害⑤
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中学生編・・・とことん暗く生きる 性同一性障害④ - 性転換子の生き様
で、とことん暗くなることを決めた私。
それが原因で体調不良を誘発したり、体にはつねった跡だらけ。
そんなんじゃいずれ自殺でもするのは目に見えてたんだけど、私も一応逃げ場はあった。それが塾だった。
塾で親友とお別れしたのに?って思うかもしれない。けど、親友だけじゃなくて普通の友達もいっぱいいたし、その子達は小学校の頃の私を知ってるから気持ち悪がらない。
だから塾にいくだけが楽しみだった。勉強しにいくより友達と喋りにだけどw
塾では普通にガールズトークして、帰り道はかわいい雑貨屋さんいって。休みの日は映画みたりした。服装は女の子の恰好じゃなくて親が用意した男の子物だけど、仕草や声は全部女の子だった。
ただ、中学生っていうと体の変化が出始める時期なんだよね。
学校では出来るだけ低い声で話すことを努力したし。親は男らしい体付にしようとスポーツさせるしで徐々に男の子っぽい体になってきた。
このまま男になるのはどうしても避けたかったので出来る限りの努力はした。
まずは髭。
男の子はどうしてもこれが生えちゃう。だから毎日20分かけてピンセットで抜いてた。
剃るだけじゃ黒くのこっちゃうからね。毎日痛い思いして抜いてた。化膿もするから軟膏も手放せなかったな~。
次に声。
声変わりって性同一性障害にとっては一番恐ろしいイベントだと思う。
いつものように女の子の声で喋ってるつもりなのに低いんだもん。
ただ、こればっかりはどうしようもない。成長するにつれ低くなる声に、これ以上低くならないで!と祈るだけだった。幸いにも低めの女の子の声で私の声変わりは止まった。そういえば声で面白いエピソードがあった。クラスの連絡網でクラスの子から電話が来たんだけど、普段通りの声で出ちゃったの。
「ホルマリー君いますか?」って。私が出てるのに相手は気付かない。
だから私は「今、息子は出かけております。何か連絡があったら伝えましょうか?」
ってね。それで相手は用件を言って切ったんだけど、私は可笑しくってしょうがなかった。そうだよね~たまに声出したと思ったら低い小さな声でしか喋らない私が大人びた女の声を出すなんて思わないよね。
それ以外にも濃くなった体毛の脱毛のために怪しい雑誌に載ってる除毛薬に手だしたり、体育は筋肉を付けないように徹底的に手を抜くか休む。出来る限りの事はやった。そのおかげなのか、今は身長高い女性で問題なく生活を送れている。最近の女の子はどんどん大きくなってるからそのおかげもあるかも?
何にせよ、性転換後の生活では体付、声、見た目は大事なので、性同一性障害の子は頑張ってね。