大学生編・・・窓に吸い込まれるという感覚 性同一性障害㉑
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大学生編・・・自分の過去を告げて 性同一性障害⑳ - 性転換子の生き様
過去の辛いできごとがフラッシュバックして、部屋から出られなくなった私。
ずっと閉め切ったカーテンのせいで薄暗くなった部屋で、私はベッドの上で天井を見つめるだけだった。食欲もなく、ただただ動かずにじっとしてる。頭の中では、面白おかしく笑ってきたあの人たちの顔が離れなかった。
それだけでなく、高校生の頃の嫌な思い出とか全部頭の中でリピートしてた。
たまにベッドから立つときは水を飲むときかトイレだけ。
まったく食べ物を食べなかったというと、そうではなかった。
たまたまチョコレートが1箱あったので、少しお腹がすいたら一粒ずつ口の中にいれた。噛む気力なんかないから、ただ溶かすだけ。
あの時チョコレートがなかったらかなりやばい状況になってたかもしれない。
そんな生活を1週間ぐらい続けると、色々自分の体に変化が起こった。
自分の太ももが腕と同じくらいの細さになってた。
部屋の姿見にうつる顔はゾンビみたい虚ろな顔。
そして意識は朦朧としてすごくふわふわした感じ。
その時住んでた部屋にはバルコニーがあったんだけど、そのバルコニーの窓に
吸い込まれそうになったの。今すぐこっちにおいでって言ってるような感覚。
頭の中であー私このまま飛び降りちゃうのかなって。さすがにそれはまずいなって
ベッドの脚を掴んで体が動かないように固定した。
その後、近くにあった携帯で知りあいに電話して「助けて」って
お願いしたことは記憶に今でもしっかり残ってる。
知り合いはサンドイッチと飲み物をもって部屋に来てくれた。
そして話を聞いた後、休学したらどうかと提案した。
あぁ、やっぱこんな状況じゃそれしか方法ないんだなって。
今、大学に無理矢理いってもまた同じ状況になるだけだなって。
そこからは大学に事情を説明して休学の手続きはすんなり終わった。
前に自殺を3回したことがあるって記事で書いたけど、その時自殺にカウントしてない死にかけた経験があるって書いたの覚えてる人いるかな?
これがそれなの。自分で死のうって思ったわけじゃなく、体が死を求めてるっていう
感覚は自殺って言わないかもって思ってカウントしなかったんだ。
これから半年程休学することになるんだけど、休学もそんな穏やかな日々じゃなかった。また次の記事からちょっとずつ書いていこうっと。